故大江寛人牧師著、「そこんとこよろしく」を全掲載
日本語の聖書は一つしかないと思っていたら、他教会では違う聖書を使っていることを最近知りました。どの聖書が本当なのでしょうか。
確かに翻訳は数多く出ていますが、聖書の原典は一つです。聖書をよりよく理解できるようにと、いろいろな団体や個人が翻訳し、出版しています。外見は違いますが内容は同じですから、超教派の集まりなどに行ったときも、いまお手元にある聖書を安心して使ってください。
個々の教会においては、教派内の申し合わせとか、神学的立場とか、極端な場合は牧師の好みとかで、多くの翻訳の中から一つを「教会の公認聖書」として聖書朗読などに使っていますが、他の翻訳を排除しているわけではありません。
個人的に聖書研究をする場合、これらの翻訳を読み比べてみると原典のギリシャ語、ヘブル語の奥深いニュアンスがよくわかります。現在、日本語で10種類くらいの翻訳が出ていますので、コレクションしてみるのも面白いでしょう。
気をつけてほしいのは、聖書と呼んでいても聖書でないものがあることです。エホバの証人が使っている「新世界訳」というのがそれです。これは原本が聖書に似せて作られたものですから、翻訳が違っているのは当然で、霊的な養いにも、聖書研究の対象にもなりません。信仰上の議論をこの「新世界訳」を基礎に吹きかけられたら、「私の教会で使っている本当の聖書を土俵としてなら話し合います」と言って、議論を打ち切ってください。これは翻訳技術の問題ではなく、聖書の本質の問題です。
大切なのは、聖書の字句に捕らわれるのではなく、イエスさまが「聖書が、わたしについて証言している」(ヨハネによる福音書5章39節)と言われたことです。私たちは、聖書を通して救い主に出会わなければならないのです。
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